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あなたのお店を繁盛店にする極意を公開! 書籍で学ぶ『最新・最強の処方箋』とは?

片付け上手になる方法 カラ回り店員さん矯正術

以前に代表の武永昭光が月刊「商業界」に投稿した「片付け上手になる方法 カラ回り店員さん矯正術」を紹介します。

ここで述べていることは、お客に好かれるため、入店客を増やすために必須で、当たり前のことばかりで、改善すべき6つのケースについて述べました。

あなたのお店を一度点検してみてはいかがでしょう。

 

売場を片付ける二つのポイント

「お店を片付けたいが、時間がないし、どこから手をつければいいのか分からない・・・・・」そのような声を聞く。しかし、片付けには特別のノウハウやスキルは必要でない。何よりも大切なのは「動機付け」なのである。

 

売場を片付けるためのポイントは2つ。1つは整理整頓が売上にプラスに作用することを認識すること、もう1つは売場のつくり方や分類の仕方などのノウハウを習得することだ。

店舗の立地と店舗面積が定まった後、売上を左右する重要な要素に「品揃え」「展開」「販売(接客)」がある。

店舗スタッフは重要度の割合を品揃え30%、展開10%、接客60%と考えている。

一方、店舗のオーナーや幹部は品揃え60%、展開10%、接客30%と考えているようだ。

しかし、この3点は全て重要だ。時間も労力も同じくらい費やすべきだろう。

まずは店舗のトップがキレイで整理整頓された売場、分かりやすく買いやすい売場は売上げに大いにプラスに作用することを常に念頭に置いて、売場を運営することだ。

お客が最も嫌いな売場をひと言で言うと、「ごちゃごちゃした売場」だ。

店頭が乱れてくると、ごちゃごちゃとした印象の売場になる。

これらはお客の「立ち寄り率」「視認率」「買上率」「来店頻度」を確実に下げ、売上げを落とすことにつながる。

バックヤードも同様。乱れてくると売上げにはマイナスの影響を及ぼすこととなる。

まず、商品を探すのに時間がかかり、作業効率が悪くなり、生産性が下がる。

また、バックヤードが汚いと心理的にも快適な状態で仕事ができず、士気も下がる(根拠は怪しいが、風水的にも悪いといううわさもある)。

以下、6つのケース別に、対応策を説明していこう。

 

Case1 お客の入店を拒む店

ちょっと油断すると、どの店でも店頭在庫は多くなるものだ。だが、店頭在庫の過多は売上げを間違いなく減少させるのである。

店頭在庫が増加し、今ある什器だけでは対応仕切れなくなり、どこかから新たに什器を調達してくることがあるだろう。

その什器を入り口あたりに置くとしよう。

しかし、導入部に新たな什器を設置すると、例えば1m30cmあった通路が80cm位に狭くなる。

すると、通路が十分広いことで何気なく入ってきていたお客が入店しなくなり、客数が減ってしまうことになる。

Case2 什器が多すぎて身動きがとれない店

 

一方、売場内通路に新規什器を置いて在庫過多に対応した場合、当然通路が狭くなる。

通路が狭いと、立ち止まって商品を見ているとき、後ろを通る人が肩や背中に触れ、落ち着いて商品を見ることができず、不快にさえなる。

その結果、立ち止まって商品を見る人が少なくなり、お客全体の滞留時間そのものも短くなるのだ。

店頭在庫過多はお客の「商品を見る」意欲も減少させてしまうといえよう。

Case3 商品が見えない店

 

在庫が多くなると、什器に展開される商品の量も多くなる。

そうすると、商品が商品を隠すような状態にならざるを得ない。

探している商品がほかの商品の陰にあるかも知れないと思ったとき、お客はその商品を探り当てようと根気強く粘るだろうか。

よほどの事情がない限り、途中で嫌気がさして別の店で探すこととなるだろう。

ただし、「込み入った中から目的の商品を見つけ出す」のが楽しいというような店なら話は別だが。

●Point
・在庫は常に適量を維持することを心がけるべし

什器に商品を展開したとしても、見てもらえないのなら、それは「ない」のと同じである。
たとえ一度は展開した商品でも、ないのと同じならバックヤードにしまう勇気を持つべきだ。
在庫は油断すると多くなるが、多すぎず少なすぎず、適量を維持することが売上げの増加につながる。
販売員が店頭に多く出しすぎてしまったときなどは、管理者は逆に商品をバックヤードに戻す指示を出すべきである。
取引先からの納入が多くなりすぎたときも、店頭在庫は常に適正在庫を保つこと。
店頭在庫を適正に保つことは店舗イメージや売上げの点からも重要だが、商品の回転率にもかかわることであり、経営的にも重要なことだ。
店頭在庫が多くて店頭が乱れるのは、店舗スタッフの勘違いが原因だ。
一点でも多くの商品を店頭に出す方が顧客の目に多く触れ、結果として売上げが上がると信じているからだ。まずは、その認識を改める必要がある。
 
 

 

Case4 ディスプレーだらけの店

ディスプレーだらけの売場を見かけることがある。

確かにディスプレーされた商品は、埋もれているその他大勢よりも目立ち、視認性が高いため売れるだろう。

しかし、ディスプレーだらけだとせっかくのディスプレーも目立たない。

一生懸命ディスプレーしても目に触れないのなら時間も労力も無駄になる。

ディスプレーを目立たせるためには、周りに空間が必要なのだ。また、ディスプレーが多すぎると、色の統一も難しくなる。

●Point
・情報発信は欲張りすぎない
・ディスプレーの原則を学び、守る

欲張って情報をたくさん発信しても、お客には受信されない。一番いいのは、より多くの情報を発信し、すべてを受信されるという状態であるが、人間の能力には限界というものがある。ならば、発信する情報を絞り、確実に受信される方を選択すべきだろう。
ディスプレーが汚くなるのは、カラーの統一に代表されるディスプレーの原則を知らないことも要因だろう。ディスプレーは感性100%と思われがちだが、決してそうではない。ディスプレーにも科学はある。まずは科学的な部分の原則、つまり「シンプル」「クリーン」「シンメトリー」「トライアングル」「統一性」などの原則を学ぶことが必要となってくる。詳細については割愛するが、店舗運営に携わる方であれば、一度学ぶべきだろう。

Case5 汚いPOPの店

 

ルールなきPOPの使用も、片付かない売場の原因となる。

POPに形や色、サイズ、付ける位置、付ける数量などのルールがなく、各製作者の感性やそのときの気分で作られると、ごちゃごちゃとした印象の嫌われる売場になる。

●Point
・気分次第のPOPはやめ、最低限のルールは決める

POPを製作して付けるからには、「見て」もらい「読んで」もらわなければならない。そのためにはルール化が必要だ。
そのルールとは、1.色、2.サイズ、3.付ける位置、4.付け方、5.レイアウト、6.付ける数量に決まりを設けることである。

Case6 商品と非商品がごちゃごちゃの店

 

われわれがお客に見ていただきたいものは、とにもかくにも「商品」と「POP」だ。それ以外は何もない。

一方、お客が見たいものは、「興味のある商品」と「情報」である。それ以外のものには一切関心がない。

しかし、これら以外に店頭に置かれてしまうものがある。ダンボール、書類、メモ、雑巾、バケツなどの道具類だ。

だが、これらのものがお客の目に入った瞬間、お客の購買意欲は確実に下がるのだ。

こういうものが目に入る所に置いてあるということは、当然それなりの理由があるのだろう。

そこに段ボール箱があると、自分達が楽で便利。書類も取りやすい場所に置きたい。人間誰だって楽がしたい。気持ちは分かる。

だが、売場づくりの基本は、お客にお見せしたいもの、お知らせしたいもの以外はお客の目に触れないようにすることなのだ。

あなたは、販売員の便利さを優先するのだろうか?それとも、お客の買いやすさを優先するのか?

●Point
・とにかく商品、POP以外のものは見えないところに隠す
・改装も視野に入れ、収納も考えたうえで店づくりをする

 

ストックのスペースの都合で、在庫が入ったダンボールをどうしても売場に置かなければならないこともあるだろう。

しかし、それではお客がつまずきかねない。そんなときは、箱の奥行きよりも、棚の奥行きを深くする。

しかし、それだけではまだ不十分。箱につまずいてしまう不快さは解消されても、箱はまだ視界に入る。

メーカーの箱の色はさまざまで、それが目に入るとごちゃごちゃとした印象を与える。

お客に嫌われないためには、箱を隠すための扉をつけるなどして、箱が見えないようにするべきだろう。

また、あまりに収納場所が少ない場合は、新店開店や改装の際に、身の回り道具の収納についても考慮して設計を行うことを検討すべきだ。

カウンター回りがきれいにならないのは、収納すベースが足りない、収納するものと収納スペースが一致しないなども要因の一つ。

現在カウンター回りに出ているものを収納スペースと機能を改装際に用意すれば、整然としたカウンター回りが実現し、居心地がよく、好かれる店になるだろう。

改装をしてもただ美しさを重視してデザインし、床、壁、天井、什器、照明など環境をきれいにしただけでは、数カ月もすれば元の状態、元の売上げに戻ることは間違いない。

商品は分類してきちんとまとまるようにし、商品以外のモノはお客の目につかない所に収納できるようにまず計画する。

改装してキレイになった後、すぐ乱れてしまう店もあれば、キレイな状態をきちんと維持している店もある。

それは店長やスタッフの意識の違いもあるが、それだけではない。

売場が乱れず、キレイな状態を保つには、店の設計段階、改装の仕方も大いに関係があるということを忘れないでほしい。

 

まとめ

1.店の乱れは売上げ減少の兆候であることを知る
2.その原因と対処法を学ぶ
3.改装で収納に関する根本の問題を解決する

 

いかがでしたでしょうか。

VMD上重要なことは売り場の商品をできるだけ多くお客様に伝えることですが、述べたようにその前提として知っておかなければならないことがあります。

当たり前と言えば当たり前ですが、常に完璧な状態を維持することは難しいものです。時々点検されることをおすすめ致します。

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