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『そうそう、これが欲しかった!』

小阪裕司さんを知るきっかけは、著書『「感性」のマーケティング』です。

私がかねてから主張している「小売も科学が重要」とは相反する考えと思われるかも知れませんが、そうではありません。

『「感性」のマーケティング』全編を通して賛同、共感しました。

欠落している科学の部分を構築できたら、次は小阪さんが説く「感性のマーケティング」を是非理解していただきたいと思います。

『「感性」のマーケティング』もこちらのサイトで紹介しています。

>>> 『「感性」のマーケティング』

『そうそう、これが欲しかった!―感性価値を創るマーケティング』要約

テーマは「感性価値創造」

本書のテーマは「感性価値創造」だ。

「感性価値創造」とは何らかの方法を通じて、お客さんの感性に響き、お客さんの心をつかむことで生じる「価値」のこと。

これを計画的に「創造」する方法を身につけると、「売上げ」を創ることができるようになる。

たとえばあなたが店頭であるデザインのシャツを目にしたとする。

あなたのクローゼットには何枚ものシャツが入っていて、必要に駆られている訳ではないのだが、しかしあなたは「欲しくなる」。

それは、そのシャツのデザインがあなたの感性に作用して、「価値」を生んだからだ。

便秘薬を4年で5倍に伸ばす

実際に感性価値想像を成し得た便秘薬がある。ゼリア新薬工業の「ウィズワン」という商品である。

1988年の発売以来、ずっと下位に低迷し、年間3億円ほどの売上げでほぼ固定していたこの商品が、取り組みからわずか4年で15億円を超えたのである。

内容もパッケージも価格も変えなかったにもかかわらずだ。

他の便秘薬も同様に伸びたのではなく、ただウィズワンだけが伸びたのである。

しかも、その伸びに伴って、便秘薬市場そのものも大きくなった。

これこそが価値創造だ。まさに売上げは創ることができるのである。

それまでのキャッチコピーは「純植物性便秘薬」。

植物繊維がたくさん含まれ、そのため便の量が増え、腸が刺激されることで自然な排便が促される。

他の便秘薬に比べるとお腹が痛くならない、辛さが少ない点が特徴。

ウィズワンの価値を店頭を通していかにお客さんに伝えるか。

様々な議論がなされ、そのプロセスで「うんちどっさり」というコピーが生まれた。

まさにウィズワンの特長を表現したコピーだ。

「うんちどっさり」はウィズワンを使う意味が明確に分かり、消費者が求めている大切な情報をしかり伝えられている。

このコピーで、それまで便秘薬を使わなかった人がウィズワンを使うようになった。

つまり、新たな市場の創造にも成功したと言える。

そして、この間、他社の売上は落ちなかった。

理由として考えられるのは、それまで便秘薬を飲まなかった人がウィズワンを購入するようになったこと。

特に便秘に悩んでいなかった人が「どっさり出る」という従来とは違った角度からの訴求に反応したと考えられる。

その結果、新たな市場の創造に成功した。

このように感性価値創造にはお客さんの心の中に潜在化していた欲求を顕在化させるという効果がある。

ウィズワンが売上を伸ばすことができたのは、もともと商品が持っていた価値をうまく消費者に伝えることに成功したから。

感性を軸にビジネスを考えることこそが大半の企業の課題

マーケティング活動を通してお客さんの感性に働きかけ、お客さんの感性に響き、心を動かすことができたとき、お客さんは消費行動を起こす。

世の中には価値あるものを開発・製造している会社、販売している会社、価値あるサービスを提供している会社がたくさんある。

課題は、いかにしてその価値がお客さんのなかにも生まれるかにある。

本書のテーマはそこにある。

人の感性を軸にビジネスを考えるということが、企業の規模を問わず、あるいは業種を問わず、あまり行われておらず、それが根本的なビジネスの諸問題を引き起こしている。

『そうそう、これが欲しかった!』目次

第1章 ビジネスを危機に陥れる三つの忘れられた課題

お客さんが求めているのは「心の充足」
第一の課題 人の感性と行動に着目すること
第二の課題 お客さんの心の中に新たな価値を生むこと
第三の課題 売り手の領域全体で取り組むこと
便秘薬が四年で売上げ五倍になった理由

第2章 価値を生む三つのパターンと実践フレームワーク

売り手が行う感性価値創造とは?
感性価値創造実践のためのフレームワーク
感性価値創造を行うことで得られる五つのメリット

第3章 感性消費行動のデザインが売上げを創る

感性消費行動デザインの具体的な実践ステップ
事例紹介:おむすび店「十石」の感性消費行動デザイン

第4章 高収益の基盤を築く関係性のマネジメント

「関係性」という新たな企業資本を築く
関係性の心理構造
いかにして、関係性を構築するか
どんな変化が生じてくるのか
関係性のマネジメントを続けるコツ
顧客の感性は育成できる
事例紹介:つかもと・ネオ薬局の関係性のマネジメント

第5章 感性ナレッジのマネジメントが企業を強くする

感性ナレッジ=「お客さんの感性に関する知識」
感性トレンド=お客さんの感性の状態
感性メカニズム=人の感じ方のメカニズム
認知メカニズム=シンプルな情報処理
感性ナレッジを使いこなす二つの手法
自社独自の感性ナレッジのマネジメントとは?
商品・サービスの共創
リッツ・カールトンの感性ナレッジメント

第6章 いかに社内を巻き込んでいくか

巻き込みのメカニズムを知る
巻き込みを推進する五つのポイント
変革リーダーが取るべき五つの行動とは?

著者紹介

小阪裕司

オラクルひと・しくみ研究所代表。九州大学客員教授・静岡大学客員教授・中部大学客員教授・日本感性工学会理事。

作家、コラムニスト、講演・セミナー講 師、企業サポートの会主宰、行政とのジョイントプログラムなどの活動を通じて、これからのビジネススタイルとその具体的な実践法を語り続ける。

山口大学卒 (美学専攻)。

大手小売業にて実務を経験後、広告代理店を経て、1992年「オラクルひと・しくみ研究所」を設立、大手企業プロジェクトを手がける。

『そうそう、これが欲しかった!』

著者:小阪裕司
価格(単行本):1,710円
価格(Kindle版):1,408円
出版社:東洋経済新報社

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