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売り上げに貢献するポップの作り方

 

以前に代表の武永昭光が繊研新聞に執筆した「売り上げに貢献するPOPの作り方」を紹介します。

ポップは情報をお客様に伝える有効なツールですが、ポップで売り上げを伸ばすためには、ただ漠然と作るのではなく、見た目よりタイトルや説明文など記載内容を重視します。テーマを明確にして、お客様とポップとの距離を意識した記載内容にしてはじめて売り上げに結びつきます。

ポップには種類も名称もいろいろありますが、ここでは距離に応じた3種類に絞り、その作り方と効果を解説します。

品揃え情報を伝えるために情報を絞り、テーマを決める

小売店でやることはまず品揃えを決めます。このことをマーチャンダイジングといいます。

次に品揃えの中身をお客様に伝えます。

しかし、お客様は店頭の商品順番にすべて見てくれるわけではありません。

品揃えの一部でも良いから目に入れてもらい、認識してもらうことが重要と考えます。

あれもこれもと欲張らず、発信する情報を絞り、伝えたいテーマを決めます。

そして決めたテーマを商品とポップで伝えるようにします。

ポップは見てもらい内容が伝わってはじめて売上に結びつく

ポップを作成する上でポイントは二つあります。

一つはお客様に見てもらい、読んでもらえること。

二つめはその内容が伝わり、理解され、売り上げに結びつくことです。

見てもらい、読んでもらうためにはお客様とポップの距離を考慮した文字のサイズであること、そして体裁が整っていることが必要です。

用紙の色やサイズ、文字の色や字体、レイアウト、設置場所、数量といったルールを決めます。

ポップをルール化するとお客様のストレスが軽減され、滞在時間が長くなり、多くのポップを目にしてもらえます。

売り上げに結びつけるためには、記載内容が見る人にとって的確で魅力的であるかどうかがポイントです。

記載内容は購入を左右する重要なものなのです。

テーマに優先順位を付ける

VMDもポップも伝えたい情報を絞ってはじめて伝わります。そのためにテーマを決めます。

テーマの切り口は、ファッショントレンド、歳時記・行事、エイジ、テイスト、オケージョン、アイテム、メーカー、ブランド、デザイン、色、柄、素材、機能、価格、こだわり、コーディネートなど様々です。

例えば切り口をファッショントレンドにした場合、テーマはマリン、フェミニン、ブリティッシュ、マニッシュなどが考えられます(表1)。

売り場として打ち出したいトレンドがマリンだとして、該当する在庫が豊富であればそれをテーマとしてお客様に伝えます。

表1

柄もテーマの一つです。ある婦人服のお店で花柄のシャツをアピールしようとしました。

第1テーマの切り口は「柄」、第2テーマの切り口は「アイテム」。

そして、パンツとのコーディネートも見せて、上下トータルで売りたいと考えました。

テーマの切り口と内容は表2のようになります。

表2:テーマの優先順位

テーマが決まったら、商品とポップでお客様に伝えます。つまり「花柄のシャツはいかがですか?」という情報を発信するのです。

ポップは例1のようなものを作成し、該当する商品をディスプレーで飾ったり、視認性の高い売り場の前面に集めて固まりを作ります。

このような情報がなければ、売り場(お店)全体で発信しているのは「婦人服はいかがですか?」というぼんやりした情報だけになってしまいます。

テーマを絞って、それを商品で見せ、ポップで知らせることで、「花柄のシャツ」という新しい情報を伝えることができるのです。

POPの例1

距離に見合った記載内容

お客様がポップを目にする時、ポップとの距離は様々です。購買率を高めるために、距離に見合った内容を記載します。

例えば、3~5メートル離れたお客様が目にするPOP(A)では大きなテーマ、1メートルの距離のPOP(B)ではそれを少し絞ったテーマ、立ち止まって読む30センチ先のPOP(C)ではさらに絞った小さなテーマを発信するようにします。(表3)

表3:POPを読む人との距離と設置場所、目的、内容

あるお店で、クリスマスキャンペーンの時期に、お客様に伝えたい情報を整理したところ、表4のようになりました。

これらから3つのポップに記載する内容を決めます。

表4

3~5メートル離れたお客様にまず「ギフト」という大きなテーマを目にしてもらいます。

「クリスマスギフトにボーダーのマフラーはいかがですか?」などと、クリスマスギフトにオススメの商品をお知らせします。

そして1メートル離れたお客様には、テーマを「トレンド、柄、バリエーション」に絞り、「この冬流行のボーダーのマフラーを豊富に揃えました」と伝えます。

さらに興味を持って30センチに近づいたお客様には、「Qブランド  6000円」という「ブランド、価格」をお知らせします。

お客様との距離に見合った情報を発信することで、お客様の興味を引き、購買意欲を掻き立てることができるのです。

このお店のPOP、(A)(B)(C)を紹介します。

POP(A)

POP(B)

POP(C)

以上述べたように、設定したテーマをPOPで伝えることができて、該当商品の在庫が豊富にあれば、売り上げを伸ばすことができます。