『「買いたい!」のスイッチを押す方法』
小阪裕司さんを知るきっかけは、著書『「感性」のマーケティング』です。
私がかねてから主張している「小売も科学が重要」とは相反する考えと思われるかも知れませんが、そうではありません。
『「感性」のマーケティング』全編を通して賛同、共感致しました。
欠落している科学の部分を構築できたら、次は小阪さんが説く「感性のマーケティング」を是非理解していただきたいと思います。
『「感性」のマーケティング』もこちらのサイトで紹介しています。
>>> 『「感性」のマーケティング』
『「買いたい!」のスイッチを押す方法』 要約
「買う」に至らせる「お客さんの未来を売る」
モノやサービスを提示するだけで売れる時代は終わった。
これからは未来を売る行為の中にモノやサービスを埋め込み、自分なりにシナリオを示すことでお客さんを買う気にさせなければならない。
未来を買う脳を刺激し、動機を生み出し、意思決定プロセスの時に「買う」へと至らせるマーケティング。
その中核となるコンセプトは「お客さんの未来を売ること」。
実際に行う際のアクションの肝は「お客さんの未来の消費行動を計画する」という点にある。
お客さんへの動機付けは考える総量に比例する
重要なことは考えること。考える総量である。考える総量に比例してお客さんは動機づけられる。
考える総量が相手を啓発する力を左右する。考えることに使っているエネルギーが違うと、そこから生み出されてくるものの力が違う。
人を心底喜ばせようとしたときに生まれるものが人の心をつかむ
人が人を魅了する、そして動機づける、その力の源は人が誰しも持つ、相手を喜ばせようとするときに発揮される、人の創造性である。
大好きな人やお世話になった人、そんな人を喜ばせようとしたときに、相手の気持ちを読み、考えに考え、具体的なプランを組み立て、ときにプレゼントを買い、ディナーの席を予約した。
そのときに発動した私たちの力。それは人だから成し得ることであり、ビジネスにおける最強の競走力である。
なぜなら、そこから生まれたものは人の心をつかむことができるから。
消費者は自分自身の未来を売ってくれるのを沈黙の中で待ち続けている
人の購買行動を創り出すマーケティングの目的は消費者の暗黙の期待に応えること。
その知識を駆使して儲けることではない。
今日の消費者はモノやサービスを買いたいのではなく、「未来の私」を買いたがっている。
消費者が漠然と求めている人生の充足感や肯定感、”ワクワク”を得られる瞬間を実現する道筋を示し、そこにモノやサービスを埋め込んで、リアリティーを感じられるようにチューニングし、未来へのチケットを渡してあげる、このような行為こそ現在における真の「売る」行為だと言える。
多くのモノ言わぬ消費者は、きっといつか誰かが自分の前に現れてくれることを信じている。
そして、自分さえも気がつかなかった素晴らしい自分自身の未来を売ってくれるのを今、沈黙の中で待ち続けているのである。
『「買いたい!」のスイッチを押す方法』 目次
第1章 脳は不況を知らない
第2章 脳はこうして買い物をする
第3章 モノを買わない脳、「私」を買う脳
第4章 購買行動を創り出すマーケティング
第5章 顧客の感性を育成する
第6章 脳の二つの回路を磨く
著者紹介
小阪裕司
オラクルひと・しくみ研究所代表。九州大学客員教授・静岡大学客員教授・中部大学客員教授・日本感性工学会理事。
作家、コラムニスト、講演・セミナー講 師、企業サポートの会主宰、行政とのジョイントプログラムなどの活動を通じて、これからのビジネススタイルとその具体的な実践法を語り続ける。
山口大学卒 (美学専攻)。
大手小売業にて実務を経験後、広告代理店を経て、1992年「オラクルひと・しくみ研究所」を設立、大手企業プロジェクトを手がける。
『「買いたい!」のスイッチを押す方法 消費者の心と行動を読み解く』
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