< ショーアンドテル出版はあなたのお店を繁盛店に導きます! >

あなたのお店を繁盛店にする極意を公開! 書籍で学ぶ『最新・最強の処方箋』とは?

クリスマスのVMD

以前に代表の武永昭光が繊研新聞に投稿した「クリスマスのVMD・セール期の売り場展開の仮説」の「クリスマスのVMD」を紹介します。

クリスマス商戦が始まる頃、街はイルミネーションに覆われ、店のショールームは華やかに飾られ、お客様にとって1年で最もワクワクするシーズンです。

クリスマスが終われば冬物セール。寒さが厳しくなっていく中で、セール品の並べ方やプロパー品とのバランスなど売り上げを最大化するための工夫が求められます。

VPと品揃えの連動で買い取り商品を完売

クリスマス商戦で、VP(ビジュアルプレゼンテーション)と品揃えを連動させて、売り上げを伸ばした実例があります。

クリスマスの時期にVPでクローズアップするカラーを決め、それを品揃えに反映させて、売り上げを伸ばしたのです。

ある店ではその年、クリスマスの展開がスタートする1カ月くらい前に、クローズアップするカラーを決め、それに沿って商品を仕入れることにしました。

それまで棚割プランなどは作成しておらず、VPのカラーは直前になってから決めていたのですが、その年は早めにカラーを決め、買い付けに出向きました。

決めたカラーの商品をいつもより多めに買うと、問屋さんは「そんなに赤を買って大丈夫ですか?」と心配されたそうです。

仕入れ条件は買い取りですし、例年とは買い付けの時期も方法も違いましたから。しかし、買い付けた商品は見事に完売しました。

VPの統一と豊富な在庫で売り上げを伸ばす

売り場作りの工夫がありました。VPのカラーを統一するなど、ディスプレーを原則に沿って作ったので視認性が高まったのです。

それに加えて在庫が豊富だったので売り上げ増につながりました。

それまでこの店はディスプレーのカラーを統一することの重要性を認識していませんでしたが、この年のクリスマス商戦をきっかけにして、VPを統一することがきれいな印象を与え、視認性を高めるということを覚え、次にクローズアップする商品を豊富に持つということを実行しました。

意外にシンプルな対策で売り上げは伸びるものです。

クリスマスのプロモーションはふつう11月からスタートします。

例えばプロモーション期間を6週間とします。それを3回に分け、最初の2週間のメーンカラーをグリーン、次の2週間を赤、最後の2週間を黒などと決めます。

そしてVPでそのメーンカラーを出して視認性を高め、在庫が伴うと売り上げは上がります。

「品揃え・広告・VP」の本来の流れ

本来の流れは、まず品揃えが決まり、次にその中でクローズアップするものが決まり、クローズアップする商品を増やすなど品揃えを再度調整するということになります。

そして実需期には店外の人に広告でお知らせし、店内のお客様にはVPとPOP(店頭広告)でお知らせします。

お知らせした商品が多くの人に伝わり、在庫が豊富なら売り上げは上がります。

しかし、品揃えと宣伝広告とVPを一致させることは容易ではありません。一致しているところはまれです。

それだけに実現できれば業績は確実に向上します、そのためには、MDのきめ細かな計画性が必要です。

それが実現できるまでは、品揃えをVPと連動させるだけでも、売り上げを伸ばすことができます。