ショーアンドテルの独自ノウハウ【VMD編】
株式会社ショーアンドテルが設立以来20数年に渡って蓄積してきた独自のノウハウ【VMD編】をご紹介します。
VMDで売り上げを伸ばすことはできるのか?もちろん十分可能です。
VMDのノウハウで売り場改善を行い、客数を増やし、売り上げを伸ばせます。
これまで現場で構築してきた、売り上げを伸ばすVMDノウハウをご紹介します。
品揃え情報を伝えるためにテーマを決める
品揃え情報を伝えるノウハウとして「テーマの設定」があります。
売りたい商品(主役の商品)とテーマを明確に決めます。
伝えたい情報はたくさんあるけれど、伝えることは容易ではありません。
人間が目を向けるのは一瞬です。
欲張らずに”テーマを絞る”ことで、やっと伝わります。
テーマの切り口は様々あり、トレンド、アイテム、オケージョン、色、柄、素材、デザイン、機能、価格、コーディネート、ブランド、等です。
テーマを絞ると発信する情報は少なくなるが、瞬時に強く受信されるようになる。
伝わった情報に興味を持つと立寄ってもらえる。
伝わらないと、立寄りようがない。
テーマを絞らず、あれもこれも伝えたいと欲張ると伝わらない。
テーマは「ハンカチ」と大きかったので、素材の「タオル地」に絞った。
テーマが「バレンタイン」だけでは大きすぎるので、価格を1000円に絞った。
テーマを絞り、発信する情報を少なくすることで、結果的に多くの情報が伝わる。
テーマは商品、ポップを使って伝える
決めたテーマは商品を使って伝える方法とポップを使って伝える方法があり、商品を使う方法は2つあります。
1.ディスプレーに飾って視認性を高める。2.該当商品を前面に集めて、固まりで存在感を高める。これらを同時に行うこともあります。
ポップで売り上げを伸ばすためのポイントは、1.目にしてもらい、読んでもらうこと、2.内容が伝わること。ポップをお客様に見てもらい、読んでもらうためには、ルールを決めて体裁を整えます。
ポップの内容をお客様に伝えるためには、伝えたい情報を整理してテーマを絞ります。
テーマの切り口と優先順位
テーマを決める際にはテーマの切り口とアピールしたいことを整理し、優先順位をつけます。
ネクタイを例にとると以下のようになります。
VMDにはVMDの5原則とVP・PPの9原則がある
分類と整理整頓のIPにもディスプレーのVP・PPにも共通の原則として5つ、VP・PPの原則として9つ挙げます。
【VMDの5原則】
シンプル、クリーン、シンメトリー、トライアングル、リピテーション
【VP・PPの9原則】
統一性、中心価格以下、在庫のある商品を飾る、売りたい商品を飾る、クロスコーディネーション、タイト、プライスカードをつける、すぐそばに置く
詳細は「VMDの原則」をご覧ください。
⇒ VMDの原則
ディスプレーには商品選定の原則と構成の原則がある
テーマを伝えるのに有効なのがディスプレーで、ディスプレーには様々な原則があります。
VP・PP、つまりディスプレーの原則を2つに分けました。
ディスプレー商品を選定するときの原則と実際にディスプレーを作るときの原則に分けて整理しました。
ディスプレーに使う商品を選定するときの原則
旬な商品を飾り、まだ目にしていない商品をアピールします。在庫が豊富な商品を飾って、売り上げに結び付けます。
色やアイテムに統一性を保ち、きれいな印象を与えて、引き付けます。
立ち寄る人を減らさないため、価格は中心価格以下にします。
ディスプレーを作るときの原則
ディスプレーを作るときには、印象づける構成、安心感を与える構成、視認してもらう構成など構成の原則があります。
印象づける構成は「リピート」、安心感を与える構成には「トライアングル・シンメトリー」、視認してもらう構成に「タイト・クロスコーディネーション」があります。
あと、ディスプレーで見せた商品の売上を上げるために、ディスプレーの近くに同じ商品を陳列するという原則もあります。ただし、VPが独立してある場合はその限りではありません。PPの場合は必ず近くに並べるようにします。
詳細は「VMDの原則」をご覧ください。
⇒ VMDの原則
ディスプレーにも科学と感性がある
ディスプレーで発信している情報が瞬時に伝わり、関心を持った人が近づき、立ち止まってくれます。
そのような売り上げに貢献するディスプレーも科学の部分と感性の部分とで成り立っています。
ディスプレーの原則の統一性、トライアングルなどは誰もが守るべきことなので科学です。
実は感性中心と思われがちなディスプレーも科学の部分が多くを占めるのです。
テーブルプレゼンテーションのポイント
テーマを絞って該当商品を集め、商品量は余白(ネガティブスペース)が確保される程度にします。
多くの情報を伝えるためには、テーマを頻繁に変えることが有効です。
商品量と商品の豊富さは一致しない
商品量が多いと商品の豊富さを感じるかと言うと、決してそうではありません。逆に適量の方が豊富な印象を与えるのです。
多すぎる店頭在庫は問題を起こす
改善前後の事例をもとに考え、理解を深める
改善事例です。
質問1:どのように改善されましたか?
質問2:改善後を更にどう改善しますか?
改善前
改善後
改善前後の事例をもとに「どう改善されたか」、「自分なら改善後をさらにどう改善するか」を考え、売場作りの理解を深めます。
まとめ
ショーアンドテルの独自ノウハウ【VMD編】を一覧にしました。
・テーマは商品、ポップを使って伝える
・テーマの切り口とアピールしたいことを整理し、優先順位をつける
・VMDにはVMDの5原則とVP,PPの9原則がある
・ディスプレーには商品選定の原則と構成の原則がある
・ディスプレーにも科学と感性がある
・テーブルプレゼンテーションのポイント
・商品量と商品の豊富さは一致しない
・多すぎる店頭在庫は問題を起こす
・改善前後の事例をもとに考えることで理解を深める
その他の独自ノウハウ
ショーアンドテルの独自ノウハウはその他下記もございます。
参考にしていただければ幸いです。
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